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another side of tennis

[Another Side of Tennis] 坂東海

新宿ゴールデン街バーの片隅のテニスと音楽の与太話です。
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01

Scene 234 [捨てポン]

「“捨てポン”のあいつが勝ったのにさ、Oneのお前が負けちゃうんだもんなあ……」
“捨てポン”、テニスプレーヤーにとっての団体戦用語?!
テニスだけでなく野球とかの団体競技、そして会社とかの組織にもそれはある。
家族、バンドには流石にないか。

少年野球の大会。
先発に選ばれなかったガキがふてくされてる。
優勝した予選大会でそれなりに打ったもんで、図に乗ってたんだろう。
学生スポーツは、上級生がごそっと抜けてレギュラーの座が転がり込んで来る事が多い。
プロスポーツだって誰かの怪我で不意に出番が廻って来る事がある。
そのチャンスをどれだけ活かせるかがポイントだ。
お前はどうだったんだい。

実社会じゃ、やる気もないのに人手不足で雇用される奴、たまたま空いたポストに入れた奴、いつまでたってもペーペーの奴と、人それぞれ。
俺は人を使っていた時、やる気はあるけど力が足りない奴を採る時にいつもこう言ってた。
「“質”ではなく“量”で必要だから採用する。でも“量”で採用されるというのも“運”だ。少しでも早く“質”で必要とされる人間になってくれ」
はいはい、「てめえの事は棚に上げて、何偉そうな事言ってんだよ!」って言いたくなるのはわかるよ。
でもね、今でも“質”と“量”の話はその通りだと感じる事が多々あるよ。

少年野球のグラウンドに戻ろうか。
あのガキは、悔しかったのか、それともただ自分の思い通りにいかない苛立ちでふてくされたんだろうか。
悔しかったのなら、いつかお前は又先発になれるさ。
自分の都合いい悪いだけで笑ったり怒ってるのなら、お前はまだ一回も上のステージに上がった事のない時から成長してないって事だ。
ガキの頃はスポーツをしてりゃあ、ただ背が高くなっただけで、腕っぷしが強くなっただけで、そして学年が上がっただけで、チャンスが来る時がある。
いいか、“量”で掴んだチャンスだろうが、カッコ良く“質”で選ばれたチャンスだろうが、どんな理由でも上のステージでプレーし続けろ。
「楽しめばいい」なんてのは、下のステージの奴等の慰めだ。
勝つ喜びを楽しめ。
そして勝つ事を信じろ。

2007.8.27
Kanda-Jinbocho3
カテゴリー:word
08/28 20:52
02

Scene 233 [Ball Game]

新聞には五輪ソフトボール日本代表の記事がデカデカと載ってる。
(野球って日本人に愛されているんだな)と感じる。
「野球>ソフトボール」って意味じゃあない。
巨人戦の圧倒的な観客動員力に翳りが見えて久しいが、それでもスポーツ紙の一面、一般紙のスポーツ面も大きく占める野球。
呑み屋でのお決まりトークじゃないが、攻守交代のタイミングが、取組みと取組みの合間がある相撲と似ているのがいいのかな。
球場でも家でも、チェンジに合わせて飲み物用意したり、トイレ行ったり、俄評論家になったりね。

ソフトボールは、当たり前だが野球を知っていれば充分楽しめる。
勿論軟式野球も同じだ。
その軟式野球は日本に野球が伝来した後、子供達が硬球でなくテニスボールで野球を楽しみ出した事が発端らしい。
軟式テニスは
硬式テニスは日本国内において、軟式テニス、軟式野球という二つのスポーツを生み出した事になる。

この話になると、「軟式がなければなあ」とぼやく、“硬式”テニス関係者が必ず一人二人いるんだが、野球はどうなんだろう。
軟式野球〜甲子園での金属バットでのプレー〜プロ野球と、素人目には強化、育成の“流れ”がある様に見えるのだが。
テニス関係者の“ぼやき”は強化、育成の点からだが、テニスの競技人口は硬式の方が多い。
野球は軟式の方が圧倒的に多いとのこと。
改めて考えると納得だが、不思議な気もする。
プロ、少年野球、草野球と、野球関係者は周りに多いけれど、それらの話はした事がない。
今度聞いてみよう。

学生野球とプロ野球の間の融通の利かなさを(何してるんだか)とシラケて見てたが、何か“こっち側”を再考したくなって来た。
まずは現状を知らないとだな。

2007.8.21
Shiei-Ground
カテゴリー:word
08/21 20:41
03

Scene 232 [確信犯]

どうも観る気がしない。
新聞一面にはキナ臭いBad News。
「スポーツと政治は別」というコメントを聞く度に、逆のイメージがますます強くなる。
とは言え、目に耳に飛び込んで来る選手達のパフォーマンスには惹きつけられて、そのまま見入ってしまう。
でも自分からはTVのスイッチは入れないし、勿論チャンネルも合わせない。

白山通り沿いで暑さに喘ぎながら、(つけ麺でも喰うか)と歩いていたら、“鰹節屋の自慢のつゆ”という看板が目に入って、誘われたままに立ち喰いそば。
注文して待ってると、気っ風のいいおばちゃんがそばを茹でながら、「北島は大したもんだねえ!」と話しかけて来た。
「えっ、優勝したの?」「そうよ!たった今ラジオで言ってたよ。世界新!世界新!」「凄いねえ、期待背負っての有言実行だもんね。男らしいなあ」
スタジオに戻るや否やスタッフに、「北島優勝!世界新!」と伝える。
スタッフも「わあっ、凄いですね!」と喜ぶ。
そうなんだ、プレーしてるアリーナ内は最高で、そこだけにフォーカスしてるTV画面を見てる分にはいいんだ。
それは新聞でも、トップをすっ飛ばしてスポーツ面だけ読めばいいって事だろうけど、やっぱりそんな訳には行かず、政治面、社会面、国際面を見てはブルーなってしまう。
都合良く見猿聞か猿言わ猿は使い分けられない。

新聞をテーブルに置いて、“テニス”というキーワードがあれば録画する様に設定してあるHDDレコーダーを起ち上げたら、杉山愛vsハンチュコバがメニューに入っていた。
(おっ!?いいじゃん)と再生開始。
打点を高く取り、深いボールを打ち込んで行く、杉山選手のいつもよりアグレッシヴなプレーに引き込まれて、応援に力が入る。
隣にいるスタッフに、「いいか、メダル獲るか獲らないかで報奨金が全然違うんだからよ。今後の強化費とか、日本テニスの未来がかかってるんだぜ」、なんて薀蓄をたれてふと気付く。
(そんなインサイダー的な阿漕な見方してどうするんだよ)

どこかで腐って行く。
どこかで鈍くなって行く。
頭を振って振り払おうとしても、今までの自分がまとわり付く。
そして今日も明日も、そう代わり映えしないだろう。
でも俺はまだ“一瞬”に賭けれるはずだ。
この人生って名の“DIRTY WORK”を楽しんでやる。

2007.8.11
Nishi-kanda2
カテゴリー:word
08/14 13:39
04

Scene 231 [OH MY LOVE]

「山中湖の合宿手伝いに行かない?」
「田園組まない?」
懐かしい面子からのダイレクトコールにメールが続いた。
皆元気だ。
先輩も後輩もそれぞれ新聞記事的には、「あ~あ、いい歳こいてこんなバカな事しちゃって……」という歳なのに。
まあ、「あ~あ、いい歳こいてこんなバカな事しちゃって……」の正しい見本って事にしておこう。

今日はレンタサイクルで旧軽をフラフラ。
三笠通りからゴルフ橋を渡って、苔むした低い石垣が続く道を進んでいたが、小腹が減って旧軽銀座へ。
フランスベーカリーで、俺は“ジョン・レノンが食べてたフランスパン”の明太子版、娘はチョコレートパンを買って、バス停のベンチで一息。
当然ジョンゆかりの万平ホテルの方へペダルを漕ぎたくなって来る。

“あのテニスコート”が、さっき土屋写真店で見た“テニスコートのロマンス”を写したセピア色の写真そのままに、“あの時のままのたたずまい”で現れる。
手入れの行き届いたクレーコートは本当に美しい。
いつもに比べて今日は随分人が多くて、車道側からコートを覗いてる人の雰囲気で、トーナメントとわかる。
“夏は軽トー、冬は静トーとイメージ出来る世代”の男性達がダブルスをしてる。
(軽トーかな?)と知り合いの顔を探したが、そのまま通り過ぎた。

旧軽銀座の待ち合わせのカフェに行くと、家人が「一回戻って来たのに又行って、まだ帰って来ないよ」と教会通りの方に首を傾げる。
息子が去年同様に、“工房ものずきん”からなかなか戻って来ないらしい。
「まあいいじゃん」と腰を下ろすと、テーブルにはさっき買ってやった“ドア君”と、店の人が奴に「夏休みの自由研究用に」としこたまくれたコルクが置いてある。
ホテルへの帰りにホームセンターに寄って、太っとい針金とペンチにグルーガンを買って一緒に遊んでみるか。
そうそう、明日は早朝テニスだから、まっ、程々にだな。

2007.8.1
Kyugaru
カテゴリー:word
08/07 14:21
05

Scene 230 [子供とテニスしてる?]

約束の店に行こうと、表参道から246を外苑前に曲がったところで、待ち合わせてた当人達とばったり会った。
「まだお店開いてなかったから、友達の店行こう」
悪友と俺等をずっと慕ってくれてる幾つか下の女の子。
奴等はカジュアルな恰好だけど、全身真っ黒。
俺も黒尽め。
「いい会だったよ」
表参道を原宿に向かいながら、今日の会の話を聞く。
暑い夏の日の夕方。
並木で日陰が多いこの道でも、今日は暑い。

表参道ヒルズの中の開店前のレストラン。
店のスタッフが彼女にフレンドリーに話しかけて来て、俺達にも絶妙な距離感で接して来る。
「とりあえずビール。世界で一番冷えてるやつね」
そして"乾杯"でなく"献杯"。
"献杯"といっても、捧げる相手がジメジメした事は嫌いだから、「う~ん、美味い!」と俺達は笑う。

「私、子供をテニススクールに入れたんだ。のんびりしたいい所だよ。いろいろ探したんだけど、絶対条件はアウトドア。暑かったり、寒かったり、風が吹いたりする中でプレーするのがテニスでしょ。雨が降ったら出来ないのも当たり前だし。そういう感じを味あわせたかったんだ」「そう!それなんだよ!全く俺も同感!サンサンと照りつける太陽の下で、水を撒いたクレーコートの上で必死にコーチのボールに食らいついたりさ、真冬の早朝、朝日が昇るのが待ち遠しくて、白い息をはきながら芝生の上をランニングしたあの感じ!あの感じ!」「みんなでテニスクラブ作りたいね」「宮城先生に全米オープンで会う度に、『子供とテニスしてる?』って聞かれてさ、『いや~忙しくて……』って答えると『こーんなに面白いテニスを子供にさせなきゃだめじゃない』って怒られてさ。そうやって会う人会う人に言ってたんだよね。今思えば、それはとても大切なメッセージだったんだなぁって感じるよ」「まずは私達が子供とテニスしないとね。みんなで家族連れて集まろうよ」

オムール貝を食べながら俺達はずっとテニスの話を続けた。
目をつぶれば、ログハウス、ガット張り機、鉄棒、軒下のバーベル、砂利、青々とした芝生が浮かび、その全てを愛おしく感じる。
そして彼女の声が聞こえて来る。

「子供とテニスしてるー?」
「だめじゃない!どんどんやってあげてぇ」

2007.7.25
Jingumae4
カテゴリー:Tennis
07/31 16:10
06

Scene 229 [住人〜Jyunin]

「“音楽に生きる”のか、“音楽で生きる”のかって聞かれたら、“音楽に生きる”って答えたい。でもなかなか難しい」

言葉はうる覚えだが、確かシオンのモノクロのインタビュー記事。
これを自分に置き換えてみる。
「“テニスに生きる”のか、“テニスで生きる”のか」
テニスでなくてもいろんな種目、業種、そして自分自身の“仕事”を“生業”と考えた時に、そのバランスが大切なんだろうが、失っちまったら取り返しのつかないものがある。

“死んでもなりたくなかった奴に 生きたまま近づいちまってる なまけてる優しさを そこらじゅうにバラまいて”お前だけ見られたら/SION

炎天下のテニスコート。
数面並びのコートでジュニアレッスンが展開されてる。
パッと見ただけで、コーチそれぞれの“気持ち”が伝わって来る。
セミナー、マナー講習でやたら言われることらしいが、声のトーン、眼の表情は何よりも雄弁だ。
溢れ出る情熱、隠し通せない倦怠感。
マニュアル云々でどうにかなるもんじゃあなく、一コーチである自分という個が、公であるテニスにどう関わりたいのか、どう関わっているのか、どういうポジションに行きたいのか、どういうポジションにいるのか、テニス史の流れはどうなのか、テニス史の流れをどう意識しているのか、自分の目線と足元に自然と力が漲っていれば大丈夫だ。

確か昔は「西洋乞食」って名前のバーだった所に出来たライブハウス。

“嬉しいのはあなたに褒められることで 悲しいのはあなたに裏切られることで 好きだから嫌われたくなかったし 好きだから許せなかった”薄紫/SION

ハモニカ横丁でしこたま呑んでから入ったせいなのか、イントロだけで泣いた。
シオンの生き様だから出る声、伝わって来る想い。

“君が空の住人でも俺と同じ地に暮らす人でも そんなことはどうだっていいのさ きれいな心の君が好きだ それだけだ”住人/SION

“きれいな心の君が好きだ”

2007.7.21
Kichijoji ROCK JOINT JB
カテゴリー:SION
07/24 21:28
07

Scene 228 [Mixed Emotions]

“古の人々が歩いた道”って言うから、傘をかぶった若い女の人が杖をついて静々と歩いてる姿を脳裏に描いていたらとんでもなかった。
熊野三山の聖域のスタートである滝尻王子から高原熊野神社迄の、熊野古道全体から見ればほんの僅かな距離。
いきなり急坂。
次の不寝王子では、(“ねずおうじ”いいねえ。行きつけのバーのマスターみたいだな)なんて考える余裕もあったが、その後は(新幹線の中でビール呑むんじゃなかった……)と、滴り落ちる悪い汗を拭きながらひたすら登った。
そんな最中に最短距離を進むんじゃなくて、少しでも足場のいい場所、なだらかな場所を選んでる自分に気付き、(そうだよなあ、人生もこうなんだよな)なんて、妙に悟った気になってるのがおかしい。

熊野本宮大社。
参道の長い石段から山門をくぐり、社殿を前にして言葉が出なくなった。
周りの仲間も口をきかない。
圧倒的な静寂。
第一殿、第二殿、第三殿、第四殿と二拝二拍一拝を繰り返すうちに、自分の大切な人への想いが強くなり、そしてありとあらゆる繋がりを感じた。
自分の心をいつもフラットにしておかないとな。
カテゴライズしたりされたり、レッテルを貼ったり貼られたり、俺は他人の眼の中で何を知ったかぶって、何を偉そうにしてるんだか。

東京を離れる前に、クルム伊達公子選手が日本サッカー協会理事内定という報道を見た。
伊達選手の世界を転戦して来た経験を日本サッカー界に活かしたいということで、他には平尾誠二元ラグビー日本代表監督も理事に内定。
二人共レッズランドでの関係があるとは言え、多競技トップの抜擢に(やるな、サッカー協会)と感じた。
でもその前に、伊達選手の経験を日本テニス界は活かしきってるんだろうか?
やっぱりテニスフリークとしてちょっと複雑……だけどとにかく、やるじゃん!サッカー協会!

そんなサッカー協会だが、新聞にはこうも書かれていた。
「(前略)しかし、上意下達の手法は、組織の硬直化にもつながった。現在の協会内は役所的な空気も強い。新会長に求められるのは、スポーツ集団にふさわしい、柔軟で機動的な組織作りだ。(後略)」読売新聞
これは、サッカー協会は自由闊達に動きにくい、若い奴の意見が通りにくいってことなのか、それとも体育会系はスポーツ集団じゃないってことなのか、良くわからんが、書き手がスポーツにフェアでピュアでエネルギッシュなイメージを持っている事は伝わって来る。
それは悪くない。

お伊勢さんでお参りした後、おかげ横丁で一献。
昼飯時で満員の座敷で呑み出す。
お銚子を寝かせ続け、気付けば広い座敷には俺等だけ。
雪見窓からはゆっくり流れる五十鈴川。
いい感じだ。

2007.7.12
Sushikyu
カテゴリー:word
07/17 20:43
08

Scene 227 [The Best of 5set Match]

「男子テニスの5セットマッチが世界最強のスポーツだよ」だったのか、「テニスは男子の5セットマッチなら世界最強のスポーツだよ」だったのか、今となっちゃ思い出せないがテニス部OB同士の酒席での誰かの言葉。
その言葉通りの試合。
4時間48分、6-4、6-4、6-7(5-7)、6-7(8-10)、9-7。
ナダルとフェデラー。

「雨の中断で寝ちゃったよ」と言う奴が何人もいたけど、「中断がなければ……」、「基礎工事も終ってた開閉式の屋根が稼働する来年だったら……」。
ここまで凄いと「たられば」も「シュミレーション」に聞こえて来る。

ウィンブルドンと言えば正しく“時差ボケ”と言える睡眠不足だが、イギリスでは法令で決勝戦は必ず生中継で最後迄放送しなければならないらしい。
文化だね。
開催国でもない日本じゃ致し方ないが、かたやNHKのウィンブルドンの枠はどんどん減って、衛星放送権は今年WOWOWが獲得。
地デジになろうが何だろうが、全国各地津々浦々でずっとウィンブルドン観れる様にしてくれよ、日本放送協会!

ウィンブルドン翌日。
まだかなり明るい夕方。
でかいビルが建っても、世田谷独特ののんびりした感じが残る商店街の呑み屋。
「秀樹!還暦!」というギャグが出そうな面子に交じって呑んだ。
「僕さあ、初めてウィンブルドンに行った時ね、遠くからあの時計が見えた時、(おおっ!ウィンブルドン!)って感動したよ」
「しかしナダルがあれだけポジション前に取ってあのコートカバーだとねえ」
「しかもナダルのフォア、150km以上出てたんでしょ!?」
「でも俺、5分だけフェデラーになってみたい」
「トイレットブレークのフェデラーならなれるんじゃない」
「そうだね、フェデラーはウォッシュレットに感動してたしな」
「いや~、ウィンブルドンのセンターコートでもプレーしてみたいけど、それは絶対無理だからオーガスタ廻ってみたい」

気がついたらあっと言う間に焼酎のボトルが三本空いてた。
空はまだ明るい。

2007.7.7
Youga2
カテゴリー:Tennis
07/10 01:49
09

Scene 226 [Monthly vs Weekly]

[週刊ベースボール]を買った。
いつぞやのバカンスで飛行機に乗る時に買って以来か、いやそういう時は[Number]が多いから、明確な記憶としてはN.Y.にStonesを観に行ってた間の、日本シリーズ[巨人vs近鉄]の詳細が知りたくて買って以来だな。
そう、近鉄が3連勝した後の近鉄投手の「巨人はロッテより弱い」発言で、巨人がそこから4タテで逆転優勝した1989年の日本シリーズ。

今週号は“創刊50周年記念号”で、いつもより分厚くDVDが付録に付いてる。
50周年ということも勿論だが、読み物としてえらく面白い。
こうでなくっちゃな。
毎週ちゃんと週刊誌が発行されるなんて、やっぱり野球ファンって多いってことだ。
テニスも月刊誌は[スマッシュ]、[テニスクラッシックブレーク]、[テニスマガジン]、[テニスジャーナル]、[T.Tennis]とあるけど、週刊誌は過去にも例がないもんなあ。
ちょっと待てよ、野球の週刊誌は[週刊ベースボール]と今春創刊された[Baseball Times]の確か2冊で、ゴルフも[週刊ゴルフダイジェスト]、[週刊パーゴルフ]と2冊……でもゴルフは隔週、月刊を合わせると、ここにあげるのも面倒な数の雑誌が出てる。
こりゃあ、恐るべしゴルフってやつか。

こんな話をしてると「月刊誌があるだけいいじゃん!」という他のスポーツファンの声が聞こえて来そうだ。
そうそう、テニスファンだって他のスポーツがゴールデンタイムに放送されているのを見ると同じ気分になるはずだ。
数量は目安にはなるけど、個々の価値観と一致する訳じゃあない。
でも呑み仲間でこの話をしたら誰かがこう言うな。
「月刊誌だけなのと週刊誌もあるのじゃ、読者数が単純に4倍違うってことでしょ?!」

と言う訳でゴールデン街のカウンター。
突出しの豆腐に黒七味をしこたまかけてフォアローゼスのジンジャエール割りを呑んでたら、呑み屋野球チームの仲間が上司らしき男と入って来た。
「北京もあるし、時間ないですよ!」と憤ってる奴に、上司が席を外した隙に話しかけてみた。
「そっかあ北京行くんだ。向こうは混乱してるみたいだし大変だね」
「いやオリンピックじゃなくて会社に殺されそうですよ」
奴は某スポーツ新聞社勤務。
野球、サッカー等のルーチン記事に、今ならウィンブルドン、先週は全米女子ゴルフ、そして夏の甲子園に加え今年は五輪。
「マスコミが煽ってるだけでそんな混乱してない面もあるんですよ。所詮スポーツ新聞ですから」
自嘲気味に奴が言う。
マスターとジョークで話の矛先を変えた。

翌朝[週刊ベースボール]の続きを電車内で下車駅迄読む。
本をカバンにしまい改札からしばらく歩いた今日の目的地の側で、ふと通りの先を見たら[ベースボールマガジン社]の社屋があった。

“創刊時のポリシーを貫き、スポーツの本質から逸脱しないで続けているのが素晴らしい”という王監督の[週刊ベースボール]への賛辞がふと頭に浮かんだ。

2007.7.3
Magazine Street
カテゴリー:Tennis
07/03 22:24
10

Scene 225 [Lawn Tennis]

2002年9月19日有明コロシアム。
トヨタプリンセスカップ女子ダブルスに出場した伊達公子選手を観ていた。
3-6で1stを落としての2ndの第1ゲーム。
コロシアムの南西に座っていた俺等の目の前で、アドバンテージコートの伊達選手がリターンダッシュしたその時、彼女が倒れて左足を押さえた。
笑顔があったので、「攣ったのかなあ?」「肉離れ?」何て言っていたらアキレス腱断裂で、彼女はリタイアし、夫のミハエル・クルム氏に抱きかかえられてコートから出て行った。
引退して6年経っているとは言え、プロアスリートの怪我の瞬間をこの目で見て、何か不安な気持ちになったのを覚えている。

今年のウィンブルドン。
錦織圭選手は、前哨戦で痛めた腹筋が原因で無念のリタイア。
腹筋はジュニア時代にも痛めたことがあるらしいが、テーピングでどうこうという場所ではないので、早く良くなってほしい。
いくら若いとは言え、予選から勝ち上がり続けるのは相当タフなことだ。
今回のウィンブルドンは本戦からだったが、更にアグレッシブな“エア・ケイ”になる為に、常時本戦ストレートイン出来る様応援しよう。

女子は楽々ストレートイン出来た森上亜希子選手が、左膝の故障で北京五輪と併せ不出場。
長年の激しいプレーによる軟骨の消耗と破損、そして北京五輪出場枠を狙っての強行軍で膝の皿がずれ、更には精密検査を繰り返したことが追い討ちをかけ、手術をせざるを得ない状況に陥ったとのこと。
ゴルフでは4月に軟骨除去手術を受けたタイガー・ウッズ選手が、復帰第一戦の全米オープンで優勝したものの、左膝が悪化し再手術で今季欠場となった。
タイガーは手術後18ホールを歩いたのは、この全米オープンが初めてだったが、19ホールに及んだプレーオフを含め91ホールを戦い抜き、ウィナーズサークルに立った。
「膝は痛かったが前を向くしかなかった。いつ辿り着くかわからないゴールに向かって、自分を鼓舞しながら進むしかなかった」
森上選手は「手術無しではツアーレベルへの治癒は不可能」という診断から、手術に踏み切る。
大丈夫、彼女のガッツならまだまだ前を向いて進んで行ける。

そしてそんな沢山のプレーヤーやファンの想いを呑み込み、ウィンブルドンは美しい。
TV画面一杯に映る奇麗な芝コート。
フェデラーのクラッシックなカーディガン。
杉山愛選手の笑顔。
のんびりした観客。
出来上がりつつあるセンターコートの屋根の白い骨組。
芝が剥げて来た頃に増すであろう戦いの荒々しさ。

「最近ラケットを握ってない」って言ってたあいつも、せめてウィンブルドン位は観ててくれないかな。

ドシー選手の2回目のマッチポイント。
イバノビッチ選手のフォアハンドが白帯に当たった。
張りの柔らかいウィンブルドンのネットはそのボールをドシー選手のコートに落した。
人生だ。

2007.6.26
Takanawa4
カテゴリー:Tennis
06/26 16:27
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